今回、私が大学卒業から13年間働いていた、「医療事務」について紹介していきます。
医療事務は病院やクリニックで医師や看護師のサポートを行います。
無資格・未経験の人にもできる人気の職業です。
まず医療事務というと、思い描くイメージは
- 病院の受付のお姉さん
- 結婚して、子育てしながらもできる仕事
- 女性ばかりの職場
- 資格がないとできない
- 定時に帰れる
本記事では、医療事務の具体的な仕事内容を実体験を元に紹介していきます。
医療事務の仕事に興味のある方は参考にしてください。
医療事務の仕事とは
医療事務は見えないところでやることがたくさんあるんです。
私が経験した病院は、田舎の総合病院のようなところです。
都会の総合病院ほど大きくないけど、診療科はたくさんありました。
- 内科
- 小児科
- 呼吸器科
- 整形外科
- リウマチ科
- 外科
- 消化器外科
- 皮膚科
また病棟もあり、約100床の入院施設もありました。
そのような病院の仕事内容としては、
- 受付業務
- 会計業務
- 電話対応
- レセプト業務
- 病棟クラーク
受付業務
まず代表的な業務として、受付業務があります。
受付では、以下のような業務を行います。
- 初診患者さんの対応
- 保険証の確認
- 問診票の記入
- カルテの作成
- 書類の預かり
受付業務での対応は、患者さんが初めて病院に来て最初に会う人です。
病院の顔と言っても過言ではありません。
ここで病院の印象が決まってしまう場合もあります。
いくら忙しくても、丁寧に対応しなければいけません。
会計業務
医師や看護師が行った処置、加算、病名などの入力を行います。
紙カルテの病院やクリニックでは医師の字も、解読しなければならなりません。
(医師によって書き方は様々ですが、慣れれば読めるようになる…かな。)
患者さんを呼び、会計をします。
病院やクリニックによってはこの場で処方箋を渡したりもします。
電話対応
医療事務の仕事の中でも、大きな役割を担うのが電話対応です。
患者さんからの問い合わせ
- 受診について
- 書類について
- 健康診断について
- 検査予約について
救急隊員からの救急搬送
他院・企業からの問い合わせ
- 医師への面談依頼
調剤薬局からの問い合わせ
- 院外処方箋について
レセプト業務
レセプト業務とは、いわゆる請求書の作成です。
医療費は3割が患者さんから徴収します。
残りの7割は健康保険組合など保険者に請求します。
保険者に請求するために必要な書類がレセプト(診療報酬明細書)です。
レセプトは月末締め翌月10日までに請求しなければいけないため、
月末〜月始はレセプト確認で忙しくなります。
通常業務の合間にしなければならないため、残業することもあります。
病棟クラーク
医療事務の1日の流れ
外来業務
外来業務の場合、1日の流れとしては
8:30〜朝礼(申し送り)※カンファレンス、勉強会がある場合はこの前に出勤することもあります。
・申し送りや、その日の連絡事項等を共有します。
9:00〜午前診開始
・それぞれ担当の持ち場に着き、業務の準備をします。
・休みの兼ね合いもあり、その日その日で担当する持ち場が異なります。
12:00〜昼休憩
・救急外来も対応していた為、交代で昼休憩に行きます。
13:30〜書類業務・カルテ整理
・午後の診察が始まるまで、各々書類業務やカルテ整理をします。
15:30〜午後診開始
・それぞれ担当の持ち場に着き、業務の準備をします。
・休みの兼ね合いもあり、その日その日で担当する持ち場が異なります。
18:30〜レジ締め処理
・基本的に遅番担当者がその日のレジを締めます。
・金額の相違がないか。
・日報を記入し、倉庫に現金を保管します。
19:00〜退社
病棟業務
病棟業務の場合、1日の流れとしては
8:30〜朝礼(申し送り)※カンファレンス、勉強会がある場合はこの前に出勤することもあります。
・申し送りや、その日の連絡事項等を共有します。
9:00〜回診開始
・医師が入院患者さんを順番に診て周ります。
その際、補助的な役割として病棟クラーク(医療事務)が立ち会うこともあります。
12:00〜昼休憩
13:30〜書類業務・カルテ整理
・各々書類業務や入退院時のカルテ処理をします。
・手術、処置等の入力などをします。
18:30〜日報作成
・入退院の記録や病床稼働率を作成していきます。
19:00〜退社
医療事務として働くメリット
融通が効くところ
医療事務の仕事内容は、病院によって多少異なることもありますが、
レセプト業務に関してはどこの病院も共通です。
家庭の事情で引っ越しする場合でも、就職先に困ることはありません。
また、結婚・出産・介護などで、正社員から扶養内のパートまで、働き方も選びやすいのです。
また、経験者優遇してくれる場合もあるので、年齢関係なく働き続けやすいです。
色々な人と関われるところ
まずは患者さん。
患者さんから、直接「ありがとう」と言っていただいたり、
やりがいを感じながら働くことができます。
また、他職種の医療従事者とも関われるので、人間関係も広がります。
医療事務をして大変だったこと
クレーム対応
クレームが来た時は、まず受付で受けることになります。
その際、落ち着いて話を聞き、刺激しないことが重要です。
難しい場合は、男性職員かベテランの先輩に代わってもらい、
どのように対応しているか吸収すると良いでしょう。
覚えることがたくさんある
レセプト業務だけでも、2年に1度の制度の改正が行われます。
その際に、新しい知識・変更点などを覚えていかなければなりません。
病名に対して、どんな処置か、何の薬を処方したのか、どんな検査をしたのか、などもレセプト業務をやるうえで必要な知識になってきます。
また、保険の制度や書類の種類などあるので、それぞれ的確な知識を身につけなければいけません。